SNW NTM 分会ニュース07号


「社長、団体交渉に出席してください。」

SNW NTM分会、日東整社長宅を訪ねる

 SNW NTM分会は、これまでの団体交渉で再三再四社長の出席を申し入れましたが、それが叶う事は一度もありませんでした。事業終了、全員解雇という異常事態において社長が現在、何を考えているのか、それを聞きたく、3月26日社長宅訪問を行いました。

 社長は門前払いすることなく、私たちの訪問を真摯に対応してくれ、近所のレストランにて約1時間、話し合いの場を設けてくれました。


しかし、3月31日以降の雇用の継続についてはきっぱりと拒否し、話し合いの最後に「社長宅に押しかけてプレッシャーをかけたとでもすればいい。遠路はるばる来られた皆さんに敬意を表します。」と、全従業員の雇用を打ち切るという、重大な判断をした経営者とは思えない発言をしました。

以下、社長宅訪問の報告を行います。


3月26日11:30〜12:35 SNW NTM分会、社長宅訪問

日東整備     奥   田   社   長

SNW 相沢SNW羽田副委員長、

泉NTM分会副委員長、以下5名


社長としてどう責任をとるのか

SNW 
  • 3月31日に全社員が退職、または解雇となるが、社長としてはどう責任をとるのか。
社長 
  • しかるべき時に責任は取る。社長として従業員に対して、一生懸命再就職の支援に向け、将来生活していけるように頑張っている。全員が再就職出来ればハッピーだ。
SNW 
  • 50を過ぎると再就職は厳しく、無いに等しい。産業雇用安定センターにも登録をし、職探しをしているがなかなか見つからず、あきらめたくなる。あれば運がいいという感じだ。今後どうやって生活をしていけばいいのか分からなくなる。親会社のJALにお願いして、日東整を継続するなり、JALECでの雇用などをお願いしてもらえれば安心できる。
SNW 
  • JALグループの中でも、日東整の事業閉鎖のやり方は特殊だ。一般的には企業閉鎖をする場合、会社が再雇用先をきちんと準備している。社長の尽力で両親企業に対し、もっと採用枠を増やすように言ってほしい。川崎重工業で整備している自衛隊の対潜哨戒機を、今後は日本飛行機が整備を受注するとの事で、50人くらいの人員増が検討されている、と聞いている。親企業である日本飛行機に日東整職員を引き受けるように社長から話しをしてほしい。
SNW 
  • 3月31日に退職してくれと言われているが、従業員147人、家族を含めて約500人、これだけの人を路頭に迷わせている。そういった自覚があるのか。
社長 
  • 皆さんの気持ちは心情的にはよく分かるが、我々経営者として努力しても会社が継続できないことははっきりしている。努力しても日東整そのものを、そのまま継続して未来永劫経営していくことはできないと判断した。皆さんの気持ちをのみこんでも、継続することは不可能なことでありご理解をして頂きたい。再就職にもいろんな斡旋がある。部分的には相手様が決めている。相手様の希望とうまく合えば良かったなと思う。すべての人が期限、3月31日までというのは難しい。だから、リクルートにお願いしている。
SNW 
  • 椛島部長は何が何でも3月31日で辞めてもらうと言っている。従業員の雇用が一番大事ではないか。JALのグループ会社での雇用だって検討できるではないか。日東整の事業縮小だって考えるべきではなかったのか。
社長 
  • 考えて決断した。そういう思いがあってもこのまま継続することはできない。強い決意で判断した。JALが破綻しなければ雇用継続も考えられたかもしれない
SNW 
  • JALにお願いして雇用継続してもらいたい。
社長 
  • JALは今そういう状況でない。JALが経営破綻しなければそういうことも考えられたかもしれないが。JALグループに取り込むことは不可能だ。努力をした結果そうなった。
SNW 
  • JALに雇用してくれと言えばいいではないか。
社長 
  • それはおっしゃるように簡単ではない。
SNW 
  • JALECでは現在、B777,B767、構造整備の職場が大変忙しい状況で、スケジュール通り回っていないと聞いている。日東整を活用できるではないか。
社長 
  • JALECは整備士の人数に余剰がある。そういった中で整備をこなしている。余剰の中で窮々としているのではなく、一時的に忙しくなってバランスが崩れているだけだ。トータルでは余剰になっている。
SNW 
  • 人手は足りているのかもしれないが、スキルは足りていないと聞いている。日東整の40代の年齢層はほしいと現場の人からは聞いている。
社長 
  • 私はそうは思わない。JALのスキルが不足していると直接聞いていない。コメントできない。
SNW 
  • 安全が保てないという声も上がっていると聞いている。
社長 
  • それは言いすぎだ。特定の現場の声ではないのか。安全が保てないというのは、その方から聞いた話ということではないのか。
SNW 
  • そう言っている人はけして少ない数ではない。1人1人のレベルが落ちているとは思わないが、スキルを持った経験者は必要だ。整備作業はManualを見れば整備は出来るが、しかし実際に作業をして理解する事、覚える事は多く、そうしてスキルは作られている。JALで日東整の人材を活用するよう話をしてもらいたい。従業員に再就職しろと投げるのは無責任だ。団交を取締役に任せるのではなく、代表取締役として自らの言葉で、社員に対する気持ちを伝えてほしい。取締役の通り一遍の話では納得が出来ない。

経営は一枚岩

SNW 
  • 今まで3回の団交を行っているが、何故、代表権を持った経営の最高責任者である社長が一度も出席しないのだ。労務担当に一任していると聞いているが本当なのか。
社長 
  • そうだ。
SNW 
  • NTM分会は6人の組織だということで軽視しているのかもしれないが、社員を全員解雇するというのに、団交に社長が一度も出席しないのは無責任極まりない事だ。問題ではないか。
社長 
  • 全く問題ない。経営は一枚岩だ。
SNW 
  • 日東整の活躍の場はまだある。日飛では40才前後の人がほしいと聞いている。職場は忙しくてみんな顔を真っ青になるくらい働いて、不眠症になっている人もいると聞いている。管理職からも私たちの活動に激励の声が来ている。一人でも二人でもJALECに何らかの形でもいいから吸収してもらいたい。

日東整の退職は、合意退職

SNW 
  • 日東整で働いて得ていた収入が落ちない程度の就職斡旋ならともかく、斡旋された所は話にならない年収だ。会社が事業閉鎖になるというのは、従業員の責任なのか。
社長 
  • 従業員に直接の責任はない。
SNW 
  • 再就職先が決まっていなくとも、退職届を出してくれと言われているが、退職なのか。解雇なのか。納得できる説明をしてほしい。
社長 
  • 1月21日に退職についてはお願いしている。お互いにそれで納得してもらうということだ。
SNW 
  • あまりにもやり方がひどい。退職届を出すということは、自己都合退職ということなのか。
社長 
  • 会社都合です。
SNW 
  • 退職届を出すということは、自分から私は辞めますということだ。
社長 
  • 役割が違う。会社都合と自己都合は全く逆だ。希望退職ではない。
SNW 
  • 日東整を存続されると言う事であれば、希望退職に応じる人もいるはずだ。30代、40代を残して事業規模を縮小してでもやってほしかった。
社長 
  • 今の日東整の退職は希望退職ではない。会社がこれ以上やっていけないということで退職をお願いしている。退職届を提出されていない方にはこの前解雇予告を送らせてもらった。合意退職ということです。皆さんの気持ちはよくわかりました。

就職支援は継続していく

SNW 
  • JALグループに入れてもらいたい。
社長 
  • それは無理です。JALさんから要請がくれば当然考えますが。あれだけ辞めてもらっている会社ですから。会社は皆さん社員の生活を守るという会社の使命を維持できない時期が来たので辞めてもらうことになった。航空産業、整備の業界も縮小してやっていけない状況だ。その中で生き延びてやっていけない。
SNW 
  • 日東整の事業終了はJALの責任ではないか。
社長 
  • 業界全体が縮小している中で、一社がどうのこうのではない。仕事がなくなれば縮小する。世の中でも同じだ。それが降りかかってきたということだ。
SNW 
  • 大震災で再就職の活動にも影響が出ている。せめて特別退職金の2ヶ月分、5月までは日東整の籍で再就職活動をさせてもらいたい。その後はせめて身分保障だけでもしてほしい。31日以降は知らないというのは非常にひどい。
社長 
  • 経営として判断して決定している。就職の支援は継続していく。3月31日で窓口を閉めるということはしない。
SNW 
  • どのように支援するのか。
社長 
  • 皆さんの努力が一番大事だ。Eメールでお知らせする。無理であればそれはできないが、会社に来て相談してほしい。皆さんが動かなければ解決しない。就職してもらうように頑張ってもらっている。
SNW 
  • 45才過ぎの人は面接すらも受けられない。面接の前に書類審査で落とされている。面接を何回も落ちると、人間としてダメだと思ってしまう。どれだけつらい思いをして再就職活動をしているのかをきちんと理解してほしい。
社長 
  • 皆さんが就職できるのがベストだが、リクルートを活用して就職してほしい。これが役員としての思いだ。

再就職斡旋先に会社の推薦状を

SNW 
  • リクルートは面接に付き添うなどの支援をしてくれているが、日東整の再就職支援はただ企業名を並べているだけだ。せめて会社から再就職斡旋先にお願いしますという、推薦状などを出してもらえないのか。その様なものがあれば年齢苦労している人達は、少しは救われると思う。
社長 
  • 斡旋会社でやってもらっていると思っている。
SNW 
  • 先日、会社斡旋の企業に採用面接に行った。先方から、某人材紹介会社からの応募かと聞かれた。日東整が3月31日で事業終了するので、会社が斡旋していた企業なので応募したと説明したが、先方は日東整の事すら知らなかった。こんな情けない話をさせないでほしい。せめて日東整の事情を先方に話してほしかった。再就職斡旋をすると言うのであれば、面接を受けやすい配慮をしてほしい。面接の時、なんで会社を辞めたのかと聞かれるような事は避けてほしい。その辺は整理をしてほしい。
社長 
  • いろんな会社さん受け取り方に行き違いある。斡旋はそれなりに門戸開いてくれているので、皆さん是非トライをしてほしい。皆さんに会社として努力したい。リクルートを活用してもらうのがベストだ。リクルートは幅広い会社があり、斡旋まで時間はかかるが見つかると思う。
SNW 

リクルートにお任せでなく、会社としてせめて全員の再就職が決まるまで再就職斡旋するとの言葉ほしい。



社長がきちんとした説明を

SNW 

再就職しても今の生活が維持できなければ話にならない。鐘紡が倒産後、花王に吸収された部門では、以前と変わりなく仕事をしていると聞いている。家族からJALなら仕事があるのでは、整備に拘らず何でもやればと言われている。


SNW 

再就職決まらない人達の多くは、家庭で矛盾を抱えて困っている。なぜJALでの雇用がないのか、きちんと説明すべきではないのか。今までの説明で、納得できるものは無い。あと数日しかない。せめて、しょうがないと思えるような説明はしてほしい。この期に及んで国民目線とか、具体的でない理解に苦しむ説明はやめてほしい。最後の団交に出て、正式な説明をしてほしい。私たちの訪問に門前払いをせず、きちんと対応してくれた事には感謝をしているが、こういう場でなく団体交渉に出席してほしい。


SNW 

3月31日に団交の申し入れを行う予定だが、是非それには出席をお願いします。


社長 

おそらく出ないと思う。


SNW 

最後に今日の話をオープンすることは差し支えないか。


社長 

構わない。社長宅に押しかけてプレッシャーをかけたとでもすればいいのでは。遠路はるばる来られた皆さんに敬意を表します。



以 上


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