励ます会名簿

日本航空による不当解雇者を励ます会アピール


「日本航空による不当解雇者を励ます会」への参加を呼びかけます


 日本航空は、2010年度から決算を黒字化するために昨年(2010年)10月から国際、国内合わせて47路線から撤退することを決定し、2010年度中にグループ全体で16,456名に人員削減する再建計画を進め、2010年12月31日にパイロットと客室乗務員165人に対し、「整理解雇」を強行しました。今回の「整理解雇」は、日本航空本体の1,500名の削減目標に対して1,733名が希望退職に応じていることや、昨年4月から10月までの営業利益が累計で1,327億円にも達していることを見ただけでも、解雇の必要性は全くなく、「解雇権の濫用」そのものです。また、「整理解雇」の人選基準にパイロットでは機長55歳以上、副操縦士48歳以上、客室乗務員は53歳以上という年齢による差別をしています。


 このような「整理解雇」は、憲法、労基法、ILO条約、国際人権条約に違反するものであるとともに、これまで多くの労働者の闘いによって築き上げられてきた「整理解雇4要件」@人員削減の必要性A解雇回避努力B人選基準の合理性・妥当性C協議手続きの履践に明らかに反していると私たちは考えます。しかも職場の要求実現に向けて先頭に立って活動してきた労働組合の役員を排除する意図がうかがえます。

 以上のように、今回の「整理解雇」は二重三重にルールに違反し、到底許されるものではないと私たちは確信します。


 日本航空は、日本最大の航空事業者として、海外及び国内において多数の国・都市に運航するネットワークを運営しており、社会インフラの一翼を担う公共交通機関としての役割を果たしているからこそ、公的な資金が投入され企業の再建の為の公的支援が行われているのです。日本航空への国の支援について、昨年2010年1月7日付朝日新聞は、政府が守るべきは日航という会社組織でなく、日航が担っている国民の足であり、貿易立国を支える航空輸送のパイプの役割だと論評していました。しかし、現在進められている再建計画では「安全性」と「公共性」が後回しにされ、金融機関等のための利益確保が最優先で進められています。不採算を理由とした地方路線の切り捨ても、日本航空支援の本来の目的から逸脱し、国民の期待に反することです。


 日本航空が経営破綻に至った「原因と責任」は、ゆがんだ航空行政にあります。例えば、1990年の日米構造協議での対米約束によって、過大な需要予測に基づく空港の建設や拡張が進められ、その財源としての高い着陸料や航空機燃油税などが経営を圧迫してきました。また、ドル先物買い・航空燃料購入のヘッジによる5000億円余の欠損など、長年に亘る日本航空の放漫経営です。日本航空の日常運航を支えているのは労働者です。「労働者あっての企業」という立場が大切です。頼りになるベテラン労働者と規定によるやむをえない「病休者」などを邪魔者扱いにして切り捨てる今回のやり方は、安全の土台を切り崩すものにほかなりません。航空事業に携わる企業の最大の使命は、運航の安全確保であり、要員の質と数は、コスト削減という利益至上の立場ではなく、安全確保の観点からも十分に検討されなければなりません。今回の「整理解雇」はこの点からも重大な疑問があります。


 日本航空のルールに反する不当な解雇を許さず、「整理解雇」の4要件を守らせ、利用者国民の期待に沿った再建を実現させ、安全な航空を確保する為に、私たちは「日本航空による不当解雇者を励ます会」への参加を皆さんに訴えます。*

 *当面の活動としては、@この訴えを報道機関へ紹介する、A「会」への参加・訴えへの支持を問い合わせし、賛同された方のお名前を発表します。その後の活動についてはさまざまな御意見をお聞きし、改めて決めたいと考えます。

 なお、連絡先は下記にお願いいたします。


2011年2月4日

呼びかけ人 

伊藤  真 (伊藤塾長 弁護士) 江尻 美穂子(津田塾大学名誉教授)
奥平 康弘 (憲法学者 東大名誉教授) 坂本  福子(弁護士) 
品川 正治 (国際開発センター会長)  醍醐   聰(財務会計  東大名誉教授)
宮里 邦雄(弁護士 日本労働弁護団会長) 萬井  隆令(労働法学者 龍谷大学教授)
(50音順)
      
連絡先 〒144−0043 東京都大田区羽田5−11−4 フェニックビル 
    航空労組連絡会
    電話03−3742−3251 FAX03−5737−7819 e-mail kohkuren@gmail.com