11春闘方針


2011春闘方針


T.要求と課題


航空版成長戦略の具体化や羽田空港の新国際線ターミナル開港、日本航空の整理解雇問題、企業再編など、激変する情勢の中で航空ネットワークの拡充と安全運航の確保、そして安全運航を担う労働者の生活と権利、健康を守る取組みは益々重要になっています。

安全運航の確保、公共交通の維持発展を求め以下の要求と課題を取り組みます。


1.雇用確保

(1) 利益優先・安全軽視のリストラ・人員削減「合理化」、不当解雇や退職強要に反対するとともに、安全運航に必要な要員の確保、および雇用の安定を目指します。

(2) 雇用契約をめぐる脱法・違法行為を止めさせ、正社員化を目指します。

(3) 日本航空の整理解雇に反対し、撤回を目指します。


2.生活向上

(1) 賃金引上げ

@ 賃金切り下げに反対するとともに、生活の維持・向上のできる基本賃金・一時金の確保、諸手当の改善を目指します。

A 同一労働・同一賃金の原則に基づく賃金制度の実現や賃金格差の是正・解消を目指します。

B 月例賃金や一時金は生活給です。企業の調整弁とする業績リンク(配分)型の賃金制度に反対します。

C 成果主義賃金制度や査定制度の導入に反対し、公平・明朗で安定的な人事・賃金制度を目指します。

D 航空産業の最低賃金制度<時給1,200円、月間18万円>の実現を目指します。


(2) 労働環境改善

@ 安全を守れる働き方のルールを確立します。

・空港の24時間化の中、疲労による安全低下を防ぐための働き方・勤務規制の実現を目指します。

・航空機乗務員の労基法で律せない勤務について、安全と社会生活を重視したルール確立を目指します。

A 労働時間延長・休日減に反対し、年間労働時間1,800時間以下、月間休日数10日以上を目指します。

B 残業については、本人同意を基本とし、サービス残業をなくさせます。また、36協定を活用して残業時間制限を強化し実態改善を目指します。

C 勤務変更は本人同意を基本とし、勤務変更のルールを確立させます。また勤務変更拒否者に対する差別をなくさせます。


3.違法行為を一掃し、労働者の労働組合の権利を守る

@ 違法な労働組合攻撃である不当労働行為を厳しく追及し、違法行為をなくさせます。

A 人権侵害につながる評価制度や中高年のキャリアを無視する業務指示や資格剥奪など、人権を軽視(無視)する人事制度に反対し、その撤回を目指します。パワーハラスメント、セクシャルハラスメントの根絶を目指します

B 違法派遣や偽装派遣などの違法行為をなくさせます。

C 企業再編などを利用した、労働条件の低下をまねく出向・転籍に反対します。

D 雇用延長制度については、希望者全員を対象とし、健康で働き文化的な生活が後れる労働条件の確立を目指します。

E 育児・介護を行いながら安心して働き続けられる制度の実現を目指します。

F 労働災害が発生しない職場環境を目指します。また労働災害を認めさせる取組みを強化します。

G 組合員・労働組合の活動保障を担保する労働協約の締結、協約を守らせる取組みを強化します。


4.福利厚生の拡充

福利厚生制度の拡充をめざします。


5.航空の安全と公共性を守る

航空版成長戦略に基づく安全規制の緩和に反対し、安全運航の強化を目指します。また、成長戦略の問題点を明らかにし、安全運航と公共性の確保を柱とした政策の具体化を図り、その実現を目指します。


6.航空安全労働法(仮称)の制定に向け、引き続き取組みを推進します。

羽田空港の国際線開港にともなう24時間空港化や、各社の人員削減や労働条件の改悪により、長時間勤務で加重労働が強いられており、健康破壊や自己トラブルなどが多発しています。安全と公共性を担う産業としての働き方を追求していきます。


7.平和や国民生活に関わる社会的課題の実現

@ 民間航空の軍事利用、憲法9条改悪に反対します。

A 平和が基盤の民間航空の立場から、米軍基地問題、軍民共用空港と空域問題についても全体の合意を図りつつ取組みを進めます。

B 地域環境問題(温暖化防止)に取り組みます。

C 派遣法改定などの労働法の規制強化を目指します。

D 消費税アップなど弱者に重い負担を課す税制改革・社会保障改悪に反対します。

E 生活や経済の混乱を引き起こす、国際的な投機などに対し、政府や政党、定期航空協会などに働きかけを行い規制の実現を目指します。


U.運動の進め方

規制緩和、競争激化・生き残りを理由に、これまで人員削減をはじめ労働条件の改悪が強行におこなわれてきました。また、日本航空では、不当労働行為を行いながら退職強要をおこなってきており、人員削減が目標を超えているにもかかわらず、強引に整理解雇を乗務職(パイロット・客乗職)202名に通告してきました。11春闘では、切り下げられた労働条件の回復と合わせて雇用を守り労働条件の改善の闘いが求められています。また、日本航空の整理解雇の闘いは、安全と公共性を守る上でも整理解雇を撤回させることは最重要な課題です。

11春闘では以下の方針に基づき運動を進めていきます。また、より効果的な取り組みを検討し、方針の更なる具体化を図ることとします。


1.航空労働者の力を結集し要求に団結し航空労働者みんなで取り組みます。

@ 職場参加による要求づくりを進め、要求への確信と実現に向けた要求の根拠をしっかりと調査・研究し作り上げていきます。

要求に団結してみんなで実現に向けた運動を工夫して取り組んでいきます。また、私たちが今日まで取り組んできた政策活動を強化し、2月11日・12日開催する「航空政策セミナー」を成功させ、地方でのセミナー開催を追求します。

その他、春闘集会、メーデーなどの取り組みをはじめ、闘争の進展に対応し、統一行動の具体化を図ります。


2.日本航空の整理解雇撤回の取り組みを強化します。

日本航空の整理解雇問題は、当該乗務職の問題にとどまらず全国の労働者や航空機を利用する国民の問題でもありことから当該労組・航空連・他団体などと共同した取り組みを進めています。

「支援共闘会議」(仮称)について提案します。


3.情勢に対応した学習・宣伝活動を積極的に取り組みます。

生活や職場状況、経営分析、社会の動向など、正確な情報収集と分析、そして情報の職場への提供が求められています。また労働者自身の学習強化も欠かせません。情勢に対応した学習宣伝、組織強化の観点からの積極的かつ工夫した取組みを進めます。


4.社会的アピールや、法律・行政機関を活用し、常に幅広い取組みを行います。

成長戦略に対する取組みや政策課題、日航整理解雇問題などについて、航空連や加盟組合の主張を社会的にアピールし、国民の理解と支持を得るよう取り組みます。

シンポジウムや記者会見等は、情勢などを確認おこないつつ適宜具体化を図り取り組みます。


5.争議の早期解決と支援強化

現在抱えている解雇など争議について、早期解決に向けて支援強化を図ります。


6.組織拡大強化を図ります。

要求前進には組織の拡大強化が欠かせません。日本航空グループの早期退職がおこなわれている中で、各労組の組織が減少してきており、各労組における組織拡大と強化が重要となっています。職場での仲間との対話活動を積極的に行い、意見、要求などを吸い上げながら組織の拡大強化に結び付けていきます。

また、空港で働く未組織労働者に対する取り組みを工夫していきます。

さらに、日本航空の整理解雇について、組合役員や産別役員が多く対象者となっており、整理解雇撤回の闘いは、産別組織の強化を図る上で重要となっています。


7.国際活動

ITF加盟について引き続き論議を深めていきます。同時に、日航の整理解雇問題解決に向け国際機関への働きかけや海外労働団体へ支援を訴えていきます。



【回答指定日・山場の日程、主な行動計画】


■回答指定日および山場に関する考え方

各労組の抱えている課題や、日航の経営再建下の11春闘であり、それぞれの事情を踏まえた闘いを進めることが効果的かつ要求の前進に繋がると意見がある中で、回答指定日を以下の判断をいたします。

@ 回答指定日について内航においては、3月2日を基本としますが、日航の諸情勢を勘案し、当該労組が力を発揮できる柔軟な対応とします。

A 外航については3月31日を統一回答指定日とします。

B 山場は個別労組の状況に照らし設定していく。